THOL03  ハドロン加速器1  8月6日 大ホール 9:40 - 10:00
AVF-930サイクロトロン用高調波ビームバンチャーの開発(III)
Development of multi-harmonic beam buncher for AVF-930 cyclotron(III)
 
○北條 悟,涌井 崇志,杉浦 彰則,片桐 健,中尾 政夫(放医研),岡田 高典,髙橋 勇一,青山 功武(加速器エンジニアリング),野田 章(放医研)
○Satoru Hojo, Takashi Wakui, Akinori Sugiura, Ken Katagiri, Masao Nakao (NIRS), Takanori Okada, Yuichi Takahashi, Isamu Aoyama (AEC), Akira Noda (NIRS)
 
放射線医学総合研究所のNIRS-930サイクロトロンの主な目的の一つとして、放射性薬剤の製造及び開発が行われている。これまで放射性薬剤の開発では、診断用核種の製造のために高い強度のビーム要求が多く出されてきた。現在では、治療用核種の製造のために高い強度のビームが要求されている。 高いビーム強度を得るための方法の一つとして、正弦波バンチャーから、理論的な効率がより高い高調波を加えた居歯状波バンチャーへの改良を進めており、これまで、加速電極の形状変更、電極位置による空間電荷効果の影響の調査を行ってきた。 今回、バンチャーの入力回路を、低出力アンプと整合回路を用いたものから、アンプを増強しインピーダンス変換器を用いた回路への変更をおこなった。これにより、基本正弦波に加え、2倍波、3倍波を電極へ印加することができ、ビームのバンチング効率を向上させることができたので、その報告を行う。